ゴムの種類と特性 |
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ウレタン
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ウレタンゴムは合成ゴムの弾性とプラスチックの剛性を併せ持った弾性体です。
あらゆる合成ゴムの中でもっとも耐摩耗性が高いとされています。
素材系統はエステル系、エーテル系の2種類に大別され、一般的には硬度30〜70がエステル系、硬度90以上の製品に
エーテル系が選ばれることが多いようです。
エステル系はエーテル系と比較して機械強度が高く物性に優れています。 強度を求められる場合はエステル系がより良い選択ですが、エステル系は加水分解を起こす欠点があり、耐水性が求められる用途には向いていません。
具体的には古くなったゴムがベタベタしてくる現象が加水分解で、多くの方が経験されていると思います。
ウレタンゴムは特徴として機械強度、耐摩耗性、反発弾性、耐候性、耐油性に優れ摩擦力が高い為、送り精度が要求される場合に多く使用されています。
耐熱老化性、耐オゾン性も良く、硬度のバリエーションも豊富ですが、他のゴムと比較して一般的な劣化が早く、材料価格が EPDM と比較しておよそ2.5倍と高価です。
主に、その特性からプラテンローラとして使用され、紙幣処理機として銀行ATMや駅発券機等で活躍しています。
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EPDM |
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EPDMは耐オゾン性、耐候性、耐薬品性に加え、耐熱、耐寒性も良好です。
材料価格が安く加硫性が良い為、屋外用途に使用されることが多いのですが、耐油性が弱く機械強度もあまり強くはありません。
弊社ではあまり送り精度が求められない搬送ローラー等を生産する際に使用されております。
基本的に常温環境下で使用する前提で選択されることが多いようです。
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シリコーン |
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シリコーンゴムに関しては、まず耐熱、耐寒性が特に良好で非常に物性が安定しています。
また電気絶縁性が高いという特性も持っています。
-70℃〜+200℃の広範囲な温度環境に適応しますが、耐油性はウレタンとEPDMの中間、機械強度はEPDMにやや劣るという程度です。
スチームには弱く、 温度による寸法変化が比較的大きいという弱点を持っています。
材料価格はウレタンより更に高価ですが、劣化が非常に遅く、長い寿命が求められる製品に使用されます。
弊社ではサーマルプリンタ用として使用(券売機、ラベルプリンタ等)されることが多いようです。
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ローラ利用実例(サーマルプリンター内部) |
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